「萬邦無比の國體」と「祭祀」


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「萬邦無比の國體」と「祭祀」

 日本國家の存立の精神的中核は、天神地祇を尊崇し稲穂を大切にする信仰精神であり、日本という國家は<天皇を祭祀主とする信仰共同體なのである。
ゆえに日本國は天皇國といわれるのである。

 天皇が現御神であられるということは、天皇は「今生きておられる神」「この地上に実在する神」「人にして同時に神なる方」「天神地祇・稲穂の神靈の體現者」ということである。

 そしてわが國には太古以来の信仰が、祭祀という行事と共に今もわが國民の日常生活に生きている。また、天皇の祭祀は今日唯今も生きた姿で傳承されている。

 つまり、日本傳統精神は、天皇の祭祀を通して、今もなおその生命を傳えてられいるのみならず、現実に天皇及び皇室の自然の命を慈しみたもう御精神と御行動そして神社の鎮守の森が、自然破壊と人心の荒廃を食い止める大きな力となっている。

 伊勢の神宮の神殿は、二十年目ごとに必ずくり返される式年遷宮によって永遠に新しい姿に復元し生まれ変わる。古代の神殿が永遠に新鮮な姿で我々の眼前に立っている。

 このように、日本民族は古代信仰を今日唯今も生活の中に生かしているのである。
そして古代信仰の祭祀主を今日の日本国の君主として仰いでいるのである。
これが日本國の素晴らしさである。

 今上天皇は、初代の神武天皇から数えて第百二十六代の御子孫であらせられると共に、現御神として邇邇藝命・神武天皇そして御歴代の天皇と全く同じご資格で國家を御統治されている。

萬世一系の皇統は、高天原より地上へと、天照大御神・邇邇藝命・神武天皇から今上天皇へと、時間を超えて一貫して連綿として傳えられている。

わが国は、古代以来一系の天子が國家の君主であられるのである。

これは世界史の奇跡であり、他の國家・民族には見られない事実である。
まさに「萬邦無比の國體」である。         

 神道の基本行事は、神を祭ること即ち祭祀である。「祭り」とは神に奉仕(仕え奉る)し、神の御前において自己を無にして神の御心に従い奉ることである。

つまり神と自己との一體を確認し、神の御心のままに勤めることをお誓いする行事である。

 人は、はじめから神に生かされ、神と離れた存在ではなく神と一體の存在であった。

しかし、様々の罪穢が神との一體観・神と共に生きる姿勢と心を隠蔽してしまった。

禊によって罪穢を祓い清め、祭りと直會(神と共に供え物を食する行事)によって神との一體観を回復する。

これが神道行事の基本である。

 つまり人の本来の姿を回復することが祭りの原義である。

『古事記』に示されている「天地の初発(はじめ)の時」(天地宇宙の始まりの時)に回帰する行事が祭りである。

 混迷の度を深めている我が國も、「天地の初発の時」即ち神がお生みになった日本國の最初の時の姿を回復することによって、この危機的状況を打開することができるというのが、我が國の傳統的な信仰である。

 「維新」とは、実に罪穢を祓い清め國家の本来の清浄な姿・神のお生みになったままの麗しい姿を回復することである。

したがって、今日行うべきことは罪穢を祓い清めることである。

 今日唯今も実際に全國各地で毎日のように行われている禊と祭祀は信仰共同體日本の本来の姿を回復する祈りが込められている行事である。

【四宮政治文化研究所・四宮 正貴先生の投稿から頂きました。】



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